フラフープ
年齢が80の大台にのったとたん、体のあちこちに好ましくない変化がみられるようになった。季節に関係なく年中カゼの症状がぬけないようであるし、きゅうに立ちあがれば、足がふらついて体力のおとろえをかくしようがない。食事がおわったあとに、すわったそのままでうとうとと眠りこけている。
それでありながら眠りがあさいというか、夜中に目がさめてそのまま眠れなくて、朝までもんもんとすることもある。それに常態的に目がかすみ、手がふるえ、よだれがこぼれることもあったり、まぎれもなく老年のいきに到達している。
頭のほうにしても人の名前がでてこなくなって、人と出会っても声をかけそびれることもしばしばある。もの忘れということでは、もう歯止めがきかないくらいどんどんと進行している。そうではありながら、こうしたことも自然のなりゆきでへこたれるわけにはいかない。
一方で歩くことにしても日に1万歩近くは歩くことであるし、まだまだよく動けることでもあり、知識を吸収するといったことにしても、なんでも前むきにポジティブであるにこしたことはない。かりに不足が生じるのであるなら、それにまさって補っていけばいいことである。
ところでなんのことはない、もうずっと昔にブームになったフラフープのことである。先日なにかで、これをまわすことでダイエットとか腸のはたらきを活性化するのにいいというのを小耳にはさむ。それも百均で売られているというので、近くのお店を三軒ほどのぞいたのである。
でも、どこにも店さきにはおかれておらず、なんでも100円ショップの規模が大中小とあって大のところへいけばいいようだ。それでJRの立花まで足をのばしたら、あるある、なんでもそろっている。ただオモチャであるけど、やっとゲットしたという満足感みたいなものがあった。
なんでも、いまではフラフープが行きわたらないのも、からだをひねったりすることで、子どもにはあまりすすめられないらしい。実際にまわそうとしても輪がかるいのでうまくまわせない。軽装で本腰で挑戦すれば、あるいはさまになるかもしれない。
ともあれ、うまくいかなくても腰をふるだけでも運動効果はあるし、見るだけでも色どりがあってはなやかでもある。もはや老化をとどめることはできないけど、なによりちょっと手にとってみるだけで童心にもどれるかもしれない。それもわずか100円の投資でかなうとしたら。
クスクスと聞こえてきそうどこからか
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